目次
②口腔内の検査
口腔内の検査は、歯科医師が実際に口腔内の状態を確認するための検査です。虫歯や歯周病があるのかどうかやレントゲンや口腔内写真で歯並びや噛み合わせの状態、歯ぎしりなどの咬み癖、唾液量の状態などを細かく調べていきます。歯周病に関しては、インプラント治療が成功するかどうかに大きくかかわってきますので、歯周病になってしまっている人は、インプラント治療の前に歯周病の治療を行い改善を図る必要があります。また、噛み合わせの状態もインプラントが適合するかどうか大きく関係をもってきます。
③歯科用CT撮影・パノラマX線写真撮影による画像診断
画像診断では、パノラマX線写真や歯科用のCT用を使って、骨の高さや厚さを調べます。それによってインプラントの長さや太さを決めます。人工歯根を埋め込む部位の近くに神経や上顎洞が存在する場合、その位置や距離などを把握する必要があります。この位置を把握しなければ術後にしびれや上顎洞の感染などにつながってしまいます。また、安全で理想的な位置にインプラントを入れることは何十年も使っていく上で非常に大切になります。
④インプラント手術(1次手術)
歯肉を切開して、歯槽骨にドリルを使って適切な位置と深さに穴を開けます。その後、ガイデッドサージェリーを使うことでシュミレーションした理想的な位置にインプラントを埋め込みます。埋め込んだ後、仮の蓋をつけて、歯肉をもとに戻して縫合して完了です。手術中の痛みに関しては、麻酔をしているため痛みはほとんどありません。麻酔が切れた後に、痛みが生じる場合があります。そのようなときは、痛み止めを飲んで頂いて対処していただきます。また、手術後の腫れに関しては、術後の過ごし方や骨の再生治療をしたかどうかなどによって異なってきます。仮に腫れが出た時でも、数日で治まっていきます。
⑤経過観察
インプラントが骨と着くまで待つ必要がある期間です。期間としては約2ヶ月~6ヶ月程度は待つ必要があります。この期間は歯ブラシなどのケアの方法の指導を受けてしっかりケアを行っていく必要があります。この期間は歯がない状態になりますので、必要なときは仮歯を入れて見た目が気にならないようにすることもできます。
⑥インプラント手術(2次手術)
インプラントがしっかりと骨についていることを確認したら、埋め込んだインプラントを歯肉の外に出し仮のアバットメントをつけて、歯肉が回復するまで待ちます。歯茎が回復し状態が良くなれば型取りを行い人工歯を作成します。その後、作成した人工歯を装着していきます。また、今まで噛んでいなかったことで頬や舌の筋肉がゆがんでしまった部分は噛むことで筋肉を使って通常の状態に戻していきます。
⑦インプラント治療後のメンテナンス
インプラントの治療が終了後、3ヶ月程度に一度には歯科医院でのメンテナンスが必要です。歯科医院でのメンテナンスによってインプラントの周りの汚れをキレイにしてもらったり、噛み合わせの確認をしてもらうようにしてください。メンテナンスを怠ってしまうとンプラントを取り除くことになるかもしれません。しっかりメンテナンスを行ってより長くインプラントを使用しましょう。
インプラントの手術の方法にはいろいろな方法があります。今回ご紹介したのは手術の手順もその中の一つです。より速い期間で手術を終える方法などさまざまあります。
●CTスキャンが画像で確認する
インプラントは人工歯根を顎の骨の中に埋め込む処置になります。顎の中には神経や血管など治療中に注意が必要な個所もあります。一般的なレントゲン画像では、平面的に立体を表しているため精密な診断は難しくなります。また、血管や神経などの注意が必要な場所を一般的なレントゲン画像で診断を行ってしまうと予想外のトラブルを起こす可能性があります。しかし、CTスキャン画像では、どのような部位でも平面的ではなく、断面的に見ることができため、診断能力は向上します。
●シュミレーションで最適な位置を決める
CT撮影によって作られた立体画像をシュミレーションソフトに入れ込むことによって、シュミレーショソフト内で理想的な位置とインプラントの長さや太さを決定していきます。インプラント治療の安全性や治療後のメンテナンスのしやすさを求められるようになってきたことから、インプラントを埋入する位置に関しては非常に重要になってきました。また、最終的にセットする被せ物に関してもより安全で長く使ってもらうために清掃性やそれぞれの噛む力や方向もシュミレーションで確認しながら決定していきます。
現在のインプラント治療では、CTなどの3次元でのデータを使用することでインプラント治療の安全性や治療時間においても改善されるようになりました。また、シュミレーションシステムなどで予知性の高い治療を行うことができ、インプラント治療でのトラブルを未然に防止することができます。
●治療計画の作成
インプラント手術前にあった元々の歯冠形態をデータとして取り込むことができます。また、シュミレーションソフトの中でその人にあった理想的な歯冠形態をデザインすることができます。そのシュミレーションソフト内で骨のデータリンクさせることで、インプラントを埋入する適切な位置を確認することができます。
インプラントのシュミレーションによって、やってみないと分からないということはなくなり、事前に様々な情報を収集することによって、手術をする前にインプラントを埋入する適切な位置を確認することができます。
●歯茎の移植と同時にインプラント手術を行う場合
歯茎の厚みが足りない場合はインプラント部分が見えないようにするために、上顎の内側から厚みが足りない部分に歯茎を移植します。インプラント手術自体の痛みはそれほどありませんが、移植のために歯茎を取った部分に関してはだたいた3日程度は痛みが残ってしまいます。
●サイナスリフトと同時にインプラント手術を行う場合
上顎の骨の厚みが少ない場合、歯茎の横から穴を開けてから、人工の骨を入れることによって骨の厚みを作り出しからインプラントを埋入します。歯茎の横に穴を開けるため、切開する部分が多いため腫れや痛みが出やすくなります。
●ソケットリフトと同時にインプラント手術を行う場合
上顎の骨の厚みが少ない場合、インプラントを埋入する穴から人工の骨を入れます。そのまま、インプラントも埋入する方法です。人工の骨とインプラントを同じ穴から入れるため、骨を削る量も少なくてすみ痛みが少なくてすむことが多いです。
●デメリットやリスクに関しても説明してくれる
インプラント治療はメリットばかりでなく、もちろんデメリット存在します。インプラント治療のデメリットに関しても詳しく説明してもらえる方が、手術後の不安もなくなりますので、デメリットに関してもきちんと説明してくれるところは安心できるでしょう。
●設備が十分に整っている
インプラント手術は、外科的な手術になりますので、虫歯治療や歯周病治療とは異なります。そのため、前述したようなCTやシュミレーションは正確な診断をする上で必要になってきます。そのような設備が整っているか必ず確認するようにしましょう。
●カウンセリングを十分におこなってくれる
カウンセリングに十分な時間を費やしてくれることで、インプラント治療によって希望しているや不安に感じていることが解消されます。そのため、カウンセリングは安心して手術を行っていくうえ非常に重要になります。
歯科医院選びのポイントに関しては、人それぞれあると思います。しかし、インプラント治療はメンテナンスも必要になりますので、長く歯科医院に通う必要があります。そのため、信頼のおける歯科医師がいる歯科医院を選ぶことが大切です。
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