現在保険で使える材料というのは、決して歯にとって最良のものとは言い難いものです。それは見た目に関しても歯や体にとっての優しさにおいてもです。「国で認められた材料、治療法だからきっと良いに違いない」と思い込んでいる人もいるかもしれませんが、残念ながらそうではないのです。
その点、審美歯科治療は、見た目が美しいのはもちろん、見た目の美しさに重点を置いていますので当然ですが、実は体にとってもなるべく害がなく、質においても耐久性に優れた材質を用いるなど、美しさ以外にも優れた特徴を兼ね備えています。
セラミックは非常に材質が安定していることで知られており、例えば保険で使っているようなプラスチックや銀歯と違って、年数が経って劣化することがありません。また、傷が非常につきにくいため、変色することがなく、プラークを寄せ付けないため、歯茎の健康も保ってくれます。そして、歯とのなじみが非常に良いため、セラミックで治療をしたところは虫歯の再発を起こしにくいことでも知られています。
セラミックは金属のように唾液中に成分が溶け出すという心配もありません。そのため、金属のようにお口の中や体にアレルギー反応を起こしたり、歯茎に着色を起こすこともなく、体に対してもとても優しい、安全な材料だと言えるのです。
●ホワイトニング
ホワイトニングというのは、歯の変色が気になる場合に、歯を一切削らず、歯の表面に薬剤を作用させることで歯を白くしていくという治療法です。こちらは、病気を治す治療ではなく、あくまでも見た目の改善を目的に行うため、保険がききませんが、実はホワイトニングも、見た目の改善だけでなく、歯や歯茎を強くする効果があることも最近分かってきました。
ホワイトニングに使う薬剤は過酸化酸素というもので、殺菌作用を持っています。そのため、虫歯や歯周病の原因菌の殺菌にも効果があり、さらには、ホワイトニングを行なう際に歯の薄い膜が剥がれるのですが、その状態の時に、歯を強化するフッ素を塗り込むため、歯がフッ素を取り込みやすい状態となり、歯が強くなると言われています。ちなみに一旦剥がれた歯を保護する膜はすぐに再生されるので、心配いりません。
●PMTC
PMTCは徹底的な歯科医院での歯のクリーニングのことを言います。PMTCはもともと、歯と歯茎の健康維持、つまり予防歯科で行われる保険外の治療法なのですが、歯の着色を落とす効果が高く、歯が美しくなる効果もあるため、よく審美歯科でも取り扱っています。
PMTCでは、普段の歯磨きでは取りきれない着色や歯垢などを専用の機械で隅々まで徹底的に取り除いていきます。私たちの歯には知らず知らずのうちにだんだんとステインがつき、着色してくすんできます。このようなステインは普段の歯磨きでは落とせないため、だんだんとその色が自分の歯の色なのだと思い込んでしまいがちです。でも、歯医者でPMTCを行うだけで、歯のステインがきれいに落ち、元々の白さを取り戻すことができます。
このように、審美歯科治療というのは、必ずしも見た目の改善だけではなく、歯や体の健康にとってもとても良い治療なのだ、ということが言えます。歯を末長く美しく健康に保ちたい方にとっても、審美歯科はおすすめです。
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