●エナメル質が薄くなる
歳をとるにつれ、歯の表面のエナメル質は薄くなっていきます。その理由として、毎日の歯磨きで歯が削れる、酸性食品や飲料によって歯がだんだんと溶けてしまう、というようなことが挙げられます。エナメル質が薄くなると、内部にある色の濃い象牙質が透けて見えるようになります。そのため歯が黄色っぽく見えてくるようになります。
●象牙質の色が濃くなる
歳をとるにつれ、加齢変化により、エナメル質の奥にある象牙質の色が濃くなってきます。象牙質の奥には歯の神経が入っている空洞である「歯髄腔」がありますが、歯髄腔は歳をとるにつれ狭くなり、そのぶん象牙質が厚みを増してきます。これらのことが原因で歯の色はだんだんと濃く見えるようになっていきます。
●歯に細かいヒビが入る
歯はずっと使っていくうちに、細かい亀裂があちこちに入ってきます。この亀裂に飲食物の色素が徐々に入り込み、色が黄ばんで見えるようになります。
●歯が磨り減って象牙質が出てくる
歳をとるにつれ、歯は磨り減ってきます。歯がすり減ると、その部分のエナメル質が失われ、内部の象牙質が露出してきて歯の色が濃く見えてしまいます。
●詰め物などの色が着色してくる
これは加齢というよりは、治療跡に着色して起こるものですが、歳をとるにつれ、治療をしている箇所が増えてきます。プラスチックの詰め物や被せ物をした場合、プラスチックは経年変化を起こして黄ばんでくるため、歳をとるにつれそのような場所が多くなり、だんだんと歯の白さが失われることがあります。
また、歯磨き粉にも注意が必要です。「歯を白くする」と謳っている歯磨き粉には研磨剤が多く含まれていることが多く、ほとんどの場合、歯を削り取ることで白くしています。そのような歯磨き粉はなるべく避け、できれば研磨剤の入っていないものを使うか、歯磨き粉はたくさん使わず、小豆大くらいのごく少量にとどめましょう。
●酸性食品を取り過ぎないように気をつける
酢や柑橘類の果物やジュース、炭酸飲料、清涼飲料水などには酸が多く含まれています。健康には良いとされている酸っぱいものは、歯を溶かしてしまう「酸蝕症」になりやすいため、摂り過ぎには注意が必要です。酸蝕症になると歯が全体的に溶け、歯が黄色っぽくなります。
●虫歯にならないようケアをしっかりと行う
虫歯ができて、詰め物や被せ物が多くなると、材料によっては着色し、歯が黄色くなります。若いうちから虫歯にならないように歯のケアをしっかりと行うことが大事です。
●歯ぎしり対策をする
歯ぎしりをしていると、年を取るにつれ、歯が大きくすり減り、中の象牙質が見えて黄色く見えるようになってきます。また、歯に亀裂が入りやすくなり、その部分に着色しやすくなります。歯ぎしりはストレスが大きな原因とされていますので、ストレスを溜めすぎないことが大事です。そして歯ぎしりがひどい場合には、眠っている間につけるマウスピースで歯を極力すり減らさないようにすることができますので、歯ぎしりをしている人は歯医者で相談してみると良いでしょう。
詰め物や被せ物の変色で黄ばんでしまっている場合には、詰め物をやり直す、被せ物をセラミックに変える、というようなことで綺麗な白さを取り戻すことができます。
歯を白くするだけで見た目はかなり若返ります。興味のある人は歯科医院で相談してみましょう。
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