審美歯科

歯が抜けた場合の治療法、どれを選ぶべき?見た目や特徴の違い

2018.02.28
歯を失う、というのはそれがたとえ1本であっても辛いものです。歯が1本抜けるだけで食事がしにくくなりますし、前の方の歯だと見た目も気になります。しかし、現在の歯を補う治療法というのはバラエティに富んでおり、使う材質や形も自分の好きなものから選ぶことができます。また、治療技術も進んでいますので、抜ける前のような自然な見た目にすることもできますし、自分の歯のように噛むことも可能になっています。今回は歯が抜けてしまった場合に行われる治療法について詳しく解説していきます。

歯を失った場合の治療法にはどんなものがある?

歯を失った場合の治療法にはどんなものがある?
歯を失った場合の治療法としては主に次の3つが挙げられます。

●ブリッジ
少数の歯を失った場合によく行われている治療法です。両隣の歯を削り、抜けた部分にまるで橋を渡すように連結した被せ物を固定する方法です。保険治療が選択できます。

●入れ歯(義歯)
取り外し式の人工歯です。1本失った場合から全て失った場合まで、どんなケースにも対応でき、一番広く行われている治療法です。保険治療が選択できます。

●インプラント
歯を失った部分の骨に人工歯根を埋め込んで、その上に被せ物をする治療法です。こちらも1本失った場合から、全て失った場合まであらゆるケースに対応可能ですが、骨の状態や体の状態によっては制限される場合もあります。保険対応はありません。

歯を失った場合のそれぞれの治療法の特徴

●ブリッジ
ブリッジの利点は治療が短期間で済むことや、固定式であるため違和感が少ないこと、保険を使えば安く済むことなどが挙げられます。このような理由から、保険のブリッジを選択する人は多くいらっしゃいます。ただし、欠点として、多くの歯を失った場合には適用できないこと、両隣の歯が健康な歯であったとしても健康な部分をたくさん削らなければならないこと、保険の場合、入れる場所によっては銀歯の部分が見えて審美的に問題が出てしまうことなどが挙げられます。しかし、保険外のセラミックを使った場合には自分の歯と区別がつかないくらい、きれいな見た目にすることも可能になります。

●入れ歯(義歯)
入れ歯も短期間で入れることが可能な治療です。どんな歯の抜け方をしていても対応できますし、壊れても修理が簡単であることは大きな利点であると言えます。また、歯茎が大きく痩せてしまって唇のハリが失われてしまっているケースでも、入れ歯だと、人工の歯茎の部分がハリを出してくれるので、顔を若々しく見せてくれる効果があります。保険のものを選べば安価で済ませることができるため、歯を多く失った人は入れ歯を入れるケースが一番多いと言えるでしょう。

一方デメリットとしては、まず違和感があるというのが挙げられますが、これには個人差があり、慣れによって問題にならないケースも多いです。しかし、吐き気がしてしまう、はめると痛い、という人にとっては苦痛となりうるものです。また、入れ歯と歯茎との間に食べかすがたまりやすい、外して洗わないといけないので面倒である、部分入れ歯だと金具のかかる歯が歯周病や虫歯にかかりやすい、また金具が目立って審美的でない、総入れ歯だと外れることがある、という問題点もあります。

現在は保険外の入れ歯もいろいろと開発されており、金具を全く使用しない審美性に優れたものや、外れにくいように磁石で固定するような入れ歯もあります。入れ歯は何かとネガティブなイメージが持たれがちですが、ケースによっては、入れ歯が一番審美的な治療法であることも珍しくありません。

●インプラント
インプラントはあごの骨に直接人工歯根を埋め込むため、しっかりとした噛み心地が得られることが最大の魅力です。見た目も被せ物にセラミックを選べば、自分の歯と区別がつかないくらいになります。ただし、健康保険が適用にならないので、安く済ませることができないこと、また手術を必要とすることから、体の健康状態によってはできない場合もあること、そして、十分な骨がないとできない場合があること、治療期間が他の治療法に比べて数ヶ月長くかかってしまうことなどがデメリットとして挙げられます。しかし、インプラントも他の治療法と同様、医療技術が進むとともに、骨が少なくてもできるインプラントや、持病のある人でも安全に治療が受けられるよう方法が出てきおり、応用範囲が広がりつつあります。

歯が抜けたままには決してしないで!

歯が抜けたままには決してしないで!
歯を補う治療法は大きく分けて3通りですが、それぞれの治療法の中にもいろいろな方法があり、ますます選択肢が広がってきています。奥歯の場合だと、治療法をどれにするか迷って、抜けたままずっと放置してしまう人がいますが、歯というものは1本抜けただけでも周囲の歯が動き始め、どんどん全体の噛み合わせのバランスが狂ってきてしまうものです。一度崩れてしまった噛み合わせを戻すのは非常に難しいため、くれぐれも抜けたところを放置しないようにしましょう。


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