●歯周病になると歯茎が下がる
歯周病が進むにつれ、歯を支えている骨が溶けて下がります。それに伴い歯茎も下がり、歯の歯根が見え始め、歯が長くなったように見えるようになります。歯と歯の間の根元の隙間にも三角形の隙間(ブラックトライアングル)が現れ、見た目の印象を随分老けさせてしまいます。
●歯周病になると歯並びが崩れる
歯周病が進行し骨の支えが少なくなると、歯がグラグラ動くようになります。そうするとそれまでの歯並びが崩れ始め、前歯に関しては出っ歯になってしまう場合もあります。そのような影響で、顔の印象も大きく変わってきます。
●歯周病になると口臭がひどくなる
歯周病が進行すると、歯と歯茎の間の溝(歯周ポケット)が深くなり、その部分に歯周病細菌が繁殖する環境になります。歯周ポケットに生息する歯周病細菌は悪臭のガスを産生します。そして歯茎から排出される膿によっても悪臭が発生し、これらが原因で強い口臭の原因となってしまいます。
●歯周病になると歯が抜ける
歯周病が重度になると、しまいには歯が抜け落ちてしまいます。前歯が抜けると見た目が一気に変わってしまうのは当然ですが、奥歯が抜けた場合でも、その状態を放置しておくと、前歯に負担がかかりすぎるようになることで、前歯が出っ歯になりやすくなり、見た目が悪くなってしまいます。
●歯周病で歯が抜けると顔のシワが増える
歯周病を放置すると歯が抜け、やがてその部分にブリッジや入れ歯などを入れたとしても、歯を支えていた骨はだんだんと痩せてしまいます。骨が痩せてしまうと、皮膚がたるんでしまい、顔にシワが増える原因になり、老けて見えるようになります。
●歯周病が全身の病気の原因になる
歯周病は歯を失うだけの病気でない、ということは90年代頃より徐々に明らかになってきています。歯周病は心臓病、脳梗塞、糖尿病、消化器疾患、誤嚥性肺炎、関節リウマチ、骨粗鬆症などと大きく関わっていることがわかってきており、歯周病を放置しておくことでこれらの病気のリスクを大きく高めてしまいます。体が病気になると一気に老け込んでしまうのはお分かりになると思います。
●歯磨きの仕方
歯ブラシは「ふつう」か「やわらかめ」を選び、あまりブラシ部分が大きくないものを選びましょう。歯周病対策の磨き方としては、歯と歯茎の境目にブラシの毛先を当て、小刻みに動かし、歯周ポケットの中を磨くような、歯茎のマッサージも行うようなイメージで行います。2本の歯を同時に磨くような感じで、それぞれ10往復ずつ行います。毛先がしならないほどの軽い力で行いましょう。歯茎が炎症を起こしている場合、この磨き方をしていると日に日に歯茎が引き締まってくるのが感じられるでしょう。
●デンタルフロス、歯間ブラシを活用する
歯磨きは歯ブラシだけでは不十分です。歯間もしっかりと磨くためにはデンタルフロスや歯間ブラシが必要です。歯茎が下がっていない人はデンタルフロスだけで良いですが、歯茎が下がって隙間が空いている場合には、隙間の大きさにあった歯間ブラシも使ってしっかりと歯垢を取りきりましょう。
●歯医者で定期的なクリーニング
歯周病予防には家庭での歯ブラシが一番大事ですが、歯医者での定期的なクリーニングも欠かせません。普段の歯磨きで取り残した歯垢や、どうしてもたまってしまう歯石は、プロにきちんと定期的に落としてもらうことが歯周病予防につながります。
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