仮歯のまま放置していませんか？仮歯のままだと起こるトラブル５つ
仮歯はどんな時に入れる？
●見た目の回復
主に前歯の治療で、歯のないところや大きく削った部分の見た目を悪くしないように、というような審美性の回復の目的で入れられます。
●歯の機能回復
噛むところがなくなってしまう場合、「食べる」という歯の機能回復の目的で入れることがあります。
●歯や歯茎の移動防止
奥歯の場合で、治療中に歯が移動して噛み合わせや歯並びが変わってしまうのを防ぐ目的で入れることがあります。また、歯を削ったままむき出しにしていると、歯茎が上がってきて、歯の治療の妨げになってしまうことがあるため、それを防止するために入れることもあります。
●歯を刺激から守る
神経のある歯を削ってそのままにすると、冷たいものや熱いものでしみてしまいます。そのような外部の刺激から歯を守る目的でも入れられます。
仮歯の材料は歯科用プラスチック
仮歯は最終的なものではなく、一時的な用途を想定して使いますので、このような特性があっても短期間であれば問題は起こりません。ですが、ある程度見た目や機能を回復してくれるからといって、その状態で放置していると、いろいろなトラブルが起こってきます。
仮歯のままにしていると起こってくるトラブル
●歯が黄ばむ
仮歯はサービス、もしくはかなり安価で入れられるものです。そのため、一般的には材料も安価なものが用いられ、制作過程においても、最終的な被せ物のような手間はかけられません。そのため、仮歯は最初にある程度きれいに見えても、着色しやすく、期間が経つにつれて見た目がだんだんと悪くなっていきます。
●歯茎が腫れる
仮歯の材料レジンは表面に細菌が付着しやすいため、歯茎の炎症を引き起こしやすい傾向があります。あまり長く放置しておくと、歯周病が進む恐れもあります。
●口臭が出てくる
レジンはお口の中の水分を吸収してしまうため、それが原因で口臭を起こすことがあります。
●治療している歯が悪化する
仮歯は簡易的に作られたもので、治療中に外すことができるよう、歯につけるセメントも強力なものは使わず、力をかければ取れるタイプのものを使用します。それはつまり、外部から細菌の侵入を防ぎきれないということでもあります。それゆえ、放置しておくと、中に細菌が入り込み、虫歯や根の内部に感染を起こす危険性があります。
●仮歯が外れる・壊れる
仮歯はゆるめのセメントで歯にくっつけられているため、放置しておくと外れてしまうことがあります。また、使い続けているうちに劣化して壊れてしまうこともあります。
仮歯を入れた時の注意点
●治療の予約を守る
仮歯があると、不便がかなり解消されるため、キャンセルしがちになる人がいますが、これでは仮歯にいずれトラブルが出てしまうだけでなく、自分の歯自体も悪化する恐れがあります。治療の予約はできる限り守り、早く最終的な被せ物が入れられるように頑張りましょう。
●仮歯に無理な力をかけない
仮歯には強い力に耐えられるほどの強度はありません。そのため、仮歯のところで硬いものを噛んでみたり、仮歯を無駄にいじったりするようなことは控えましょう。
●外れても自分でくっつけない
仮歯が外れて見た目に問題が出てしまう場合、自分で勝手に接着剤などを使ってくっつけてしまう人がいます。仮歯をくっつけるセメントは力を加えれば外れる特殊なものを使っています。自宅にある瞬間接着剤などでくっつけてしまうと、治療時に外せず、削り取らなければならなくなることもあるため、仮歯が外れた場合は速やかに歯科医院に連絡し、つけてもらいましょう。
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