1.喫煙
タバコには数多く有害物質が含まれています。タバコが肺がんを起こす大きな原因であることは世の中でもよく知られていることです。そしてその有害物質には歯茎にも例外なく悪影響を及ぼします。例えば、タバコから放出される「一酸化炭素」は酸素不足を招き、歯茎が酸欠状態となります。
また、「ニコチン」には血管を収縮させる作用があるため、広い範囲で血行不良を起こします。そのため歯茎は血の気の少ない暗い色になります。
さらには、タバコを吸うとビタミンCが破壊されるため、メラニン色素が多く作られるようになってしまい、歯茎が茶色や黒色に変化していきます。
2.受動喫煙
自分が喫煙していなくても、身近な人が日常的に喫煙をすることで、副流煙を吸い込み、歯茎の色が黒くなることがわかっています。親がタバコを吸っている子供の歯茎にはしばしばメラニン色素の沈着が見られます。
3.歯周病
歯周病が進行してくると、歯茎がうっ血(血の流れが滞った状態)し、赤黒い、赤紫色のような歯茎になってきます。
4.金属によるメタルタトゥー
金属の土台やフレームを使った差し歯や、銀歯の被せ物があると、その周囲の歯茎が黒く変色してしまうことがあります。これは、金属のイオンが唾液中に溶け込み、歯茎を黒くしてしまっているのです。この現象はメタルタトゥー(金属の入れ墨)と呼ばれており、保険の差し歯や銀歯を入れた際によく見られます。
5.歯科金属アレルギー
銀歯のような歯科金属にアレルギーがあると、アレルギー反応として、歯茎のメラニン色素が増え、歯茎がどす黒く変化してくることがあります。
6.神経を失った歯が透けて見えている
歯の神経を抜いた場合、歯はだんだんと黒っぽく変色していきます。その黒っぽい歯の色が歯茎から透けて見え、歯茎が黒く見えてしまうことがあります。
7.全身疾患によるもの
稀ではありますが、悪性黒色腫(あくせいこくしょくしゅ)やアジソン病のような病気の影響で歯茎が黒くなることがあります。ただし、歯茎以外の部分も黒くなるのが通常です。
●歯科用レーザーで色素を取り除く
歯科用レーザーを使えば、メラニン色素による歯茎の黒ずみや、メタルタトゥーによる黒ずみを取り除くことが可能です。少しチクチクする程度であまり痛みは感じず、施術する範囲にもよりますが、数分〜数十分の時間で終わります。2回程度でだいたいピンク色になりますが、歯茎の着色の状態に応じて、数回繰り返す場合もあります。
●薬剤で色素を取り除く
メラニン色素による歯茎の黒ずみに効果的な方法で、フェノールアルコールと呼ばれる薬剤を歯茎に塗布し、歯茎の表層が一層剥がれることで、きれいな歯茎が現れてきます。剥がれた歯茎の表面はきれいに再生されますので心配ありません。少しピリピリする程度で、10分程度で終わる治療です。
●禁煙する
タバコを吸っている場合は、タバコをやめなければ歯茎の黒ずみは改善しません。タバコは歯茎の黒ずみよりももっと重大な、「がんのリスク上昇」や「歯周病の悪化」という悪影響を与えるものです。健康のためを考えて、禁煙することをおすすめします。
●歯周病を治療し、改善する
歯周病で歯茎が赤黒くなっている場合、歯周病の治療を受け、歯茎を健康な状態にしていく必要があります。歯周病が重症化していると、歯磨きだけでは歯茎の状態は改善しません。早めに歯医者で治療を受けましょう。
1.治療の材料はセラミックを選ぶ
歯科治療で保険の金属を使用すると、かなりの確率でメタルタトゥーが出現し、歯茎が黒く変色していきます。金属を使用しないセラミックの材料を使えば、歯茎が変色することを回避でき、なおかつ歯茎をより健康な状態に保つことができます。
2.タバコは吸わない
前項の治療法のところでも触れましたが、歯茎を黒くしたくなければ、タバコはやめましょう。タバコは周囲の人にも影響することを忘れないようにしましょう。
3.歯周病ケアを怠らない
歯周病は生涯を通じての予防ケアが必要です。家庭での歯磨きを丁寧に行い、定期的に歯科医院でクリーニングを受けていれば、歯茎を健康な状態に保ち続けることができます。
歯茎の色が黒くて悩んでいる方も、あきらめる必要はありません。安岡デンタルオフィスでも歯茎をピンク色に戻す治療を行なっております。皆さんもピンク色の歯茎で健康的な若々しい笑顔を目指しましょう!
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