●ステインの原因になるものとは
ステインの原因になるのは、外部から口の中に入ってくるもの、つまり飲食物やタバコです。飲食物の場合に原因になるものとしては次のようなものが挙げられます。
●タンニンを含むもの
タンニンは「渋み成分」のことで、茶類、コーヒー、赤ワインなどに多く含まれます。タンニンの含有量が多いほど、着色もしやすくなります。茶には緑茶、紅茶、烏龍茶、番茶などがあり、紅茶や番茶が色のつきやすいお茶、とよく言われますが、お茶の濃さにもよりますので、緑茶でも濃い緑茶を頻繁に飲んでいれば、着色しやすくなると言えます。タンニンはエナメル質表面を覆っているペリクルと呼ばれるタンパク質の膜と結びつきやすいため、着色しやすいのです。
●色の濃い飲食物
色の濃い飲食物としては、カレー、ケチャップ、ソース、ミートソース、着色料の入ったジュースなどがあります。頻繁に口にすることで、歯が黄ばんだり着色したりする原因になります。
●タバコ
タバコのヤニの原因「タール」はねっとりと歯の表面にこびり付きます。タールは茶渋よりも取れにくく、歯科医院の専用の器具を使っても取るのに苦労することがあります。タールは汚れの原因となるだけでなく、臭い匂いや有害物質を放出し続ける厄介なものです。
●ステインは歯に傷がついているほど付きやすくなる
歯の表面には目では確認できないような細かい傷がたくさんついています。これは食べ物を噛んだり、長年の歯ブラシによるもので、年齢を重ねるほどにたくさんついていきます。この傷に飲食物の色素が入り込み、余計に着色しやすくなります。
●ついてしまったステインには・・
すでについてしまったステインに対しては、慎重に対処しましょう。硬い歯ブラシを使ってゴシゴシ磨いてみたり、研磨剤がたくさん入っている歯磨き粉を使って落とそうとするのはオススメしません。その場ではステインがましになったような気になるかもしれませんが、歯の表面に傷がたくさんついてしまい、その後余計に着色がつきやすくなってしまいます。また、エナメル質自体を削って薄くしてしまうことにも繋がります。エナメル質が薄くなると、内部にある黄色い色をした象牙質が透けて見えるようになって、余計に歯が黄色く見えてしまいます。また、エナメル質が少なくなることで、知覚過敏の症状も起こりやすくなってしまいます。ステインが気になったら歯医者さんでクリーニングを受けるのが一番安心です。歯医者のクリーニングPMTCは歯を隅々まできれいにし、歯の表面をツルツルに仕上げる効果もあるので、ステインがつきにくくなります。もし、クリーニングをしても白さに満足がいかない場合には、ホワイトニングを受けることもできます。
●ステインを予防するには・・
ステインに対しては、まず着色しやすい飲食物やタバコを控えるのが最も簡単な予防法です。しかし、飲食物の場合は全く控えるというわけにもいかないと思いますので、お茶やコーヒー、ワイン、色の濃い飲食物を口にした後は、色素が沈着しないうちに水で口をすぐゆすぐか、水を飲む、唾液をたくさん出すためにガムを噛むようにするとステインがつきにくくなるでしょう。
また、普段の歯磨きが適当だと、ステインはもちろんつきやすくなってしまいますので、普段の歯磨きをしっかりと行うことも重要です。1日に最低2回、寝る前の歯磨きはたっぷりと時間をかけて行うようにすると虫歯・歯周病予防対策としても効果的です。
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