●歯にホワイトニングで改善しない着色がある場合
テトラサイクリン歯に代表されるような、薬剤の影響で歯に濃い目の着色が見られる場合、ホワイトニングを施しても満足のいかない結果に終わることがあります。そのような場合、ラミネートベニアなら、なるべく歯を削らずに歯をきれいにすることができます。
●歯の大きさや形に問題がある場合
歯の大きさがもともと小さい「矮小歯」や、少し欠けているというような場合、見た目を簡単に改善することができます。
●歯の表面に広範囲で虫歯ができている場合
歯の表面に広い範囲で虫歯ができてしまっている場合、削ってレジンと呼ばれるプラスチックの材料を詰めることもできますが、プラスチックは年月が経つと変色してしまうため、後々目立ってきます。ずっときれいな状態を保ちたい場合にはラミネートベニアが適しています。
●歯が酸で溶けてしまった「酸蝕症」の場合
酸蝕症というのは、酸性の飲食物や胃酸の逆流などによって歯の表面が溶けてしまうものをいいます。このような場合にも、歯を大きく削ることなく表面にラミネートベニアを貼り付けることで、見た目のきれいさを取り戻すことができます。
●すきっ歯など、少しだけ歯並びを整えたい場合
すきっ歯は矯正治療をして改善することももちろん可能ですが、すきっ歯だけが問題な場合、長期間歯に装置をつけて矯正治療するよりも、ラミネートベニアをすることで、短期間ですきっ歯を改善することができます。
●ラミネートべニアのメリット
1.かぶせる治療法と違って削る量がとても少ない
ラミネートベニアは歯の表面をほんのすこし削るだけで見た目の改善が可能です。
2.少ない回数で見た目、歯並びのずれを改善することができる
すきっ歯などの歯並びの不具合を、矯正治療のように長期間時間をかけることなく、少ない回数で改善することができます。
3.変色することがほとんどない
ラミネートベニアは傷がつきにくいセラミックを使用するため、年数が経っても変色することがほとんどありません。
4.歯や歯茎に優しい
ラミネートベニアはセラミックを使用していますので、プラスチックを使用したダイレクトボンディングと比較して歯垢を寄せ付けにくく、歯や歯茎に優しい素材だと言えます。
●ラミネートべニアのデメリット
1.保険がきかない
ラミネートベニアは審美の改善を目的に行われる処置であるため、保険診療が適用になりません。
2.色素沈着が重度の場合は色を隠しきれないことがある
テトラサイクリン歯の場合で、着色の程度が重度で濃い場合、ラミネートベニアをしても完全に色を隠しきれないことがあります。
3.セラミックのため、欠けてしまうことがある
ラミネートベニアはセラミックを使用しているため、衝撃に弱く、硬いものを噛んだり、歯ぎしりなどの強い力で欠けてしまうことがあります。
4.少量だが削る必要がある
ラミネートベニアは少量しか削らないで済むのがメリットではありますが、全く削らないというわけではないので、それがデメリットだともいえるでしょう。
このように、ラミネートべニアは適応症であれば、一気に歯をきれいに変身させてくれるとても素晴らしい治療法です。ですが、ケースバイケースで他の治療法が良い場合もありますので、興味のある方はまず歯科医師とよく相談し、治療法を選択していくようにすることをおすすめします。
人気コラム