審美歯科

セラミック治療方法などセラミックについて詳しく知ろう

2017.10.12
 歯の詰め物や被せ物が取れた時の治療方法として銀歯やセラミックでの治療方法があります。銀歯は話す時や笑ったときに目立つため、できればセラミックで白い歯を長持ちしたい人がほとんどだと思います。
 そんなセラミック治療の詳細やセラミック治療が増加している理由をご紹介します。

セラミック治療について

セラミック治療について
 セラミック治療は、虫歯や事故などが原因で歯の一部が欠損してしまったときや虫歯治療のために歯を削ったとき、その欠損部分を白い陶材で補う補綴治療になります。セラミック治療は、審美的な面からだとホワイトニングよりも自分の望み通りの白さにすることができます。また、歯並びや歯の形も改善することができ、口元をより美しく見せることができます。
 また、セラミック治療の場合金属がイオン化して溶け出すことが原因で治療物と歯茎の間が黒っぽく変色したラインも金属が原因のアレルギー症状の発症も金属を使っていないため起こる心配はありません。

セラミック治療のメリットとデメリット

 セラミックの治療には保険治療と比べてメリットが多く存在します。しかし、セラミック治療とは言え完全な治療ではないため、多少なりともデメリットもあることを忘れないでください。

[セラミック治療のメリット]
●治療後の外観が自然で美しく仕上がる
 セラミック治療のメリットとして1番に挙げられるのが自然で美しい仕上がりになることでしょう。 セラミックは、天然の歯の色に非常に近くまた自分の歯にあった白さで治療ができるため、治療後の見栄えも違和感なく、自然な形に仕上がることができます。
また、プラスチック素材とは違い時間の経過によっての黄ばむ心配もないため長期間白く美しい状態を保つことができます。

●体への悪影響が少ない
 保険治療である金属の被せ物や詰め物は、時間が経過することによって金属が溶け出してしまいます。金属が溶け出すことが原因で、金属アレルギーの発症や歯茎の変色が起こってしまう可能性があります。また、プラスチック素材においても、環境ホルモンが溶け出してしまい体への悪影響が起こる可能性があります。
しかし、同じ治療するうえで、セラミック素材の場合は、金属アレルギーや環境ホルモンの問題などの体への悪影響はありません。そのため体には非常に安全な素材になります。

[セラミック治療のデメリット]
●費用が高い
 セラミック治療を躊躇する人の多くが費用面の問題を理由にすることが多いです。セラミック治療は保険の適用がないため、保険治療と比べると費用面では高価になります。
しかし、保険治療をして話す時などにずっと気にしていくことを比べると非常に高い費用とは思いません。また、金属治療と比べて長持ちします。

●修理が難しい

 セラミックは天然の歯のように水分がなく粘りがありません。そのため、割れたり欠けたりすることがあります。その多くの原因としては、歯ぎしりが考えられます。歯ぎしりによってセラミックが割れたり、欠けたりしてしまうと、その部分だけの修理が難しいため、最悪の場合再度作り直す必要があります。そんなことにならないためにマウスピースなど過剰な負担からセラミックを守る必要があります。

セラミック治療の方法

セラミック治療の方法

[インレー]
 セラミックを使用した治療の1つとしてインレーという治療方法があります。
インレーとは、虫歯治療の際に歯を削った際に、穴ができた箇所に歯型をとって作る小さな穴のことです。
 今までは、セラミックの強度の問題から金属が使われることが多かったですが、現在ではセラミックの強度が向上したためセラミックのインレーが行うことができるようになっています。 セラミックインレーが優れている理由は下記のとおりです。
●白い歯にすることができる
 セラミックインレーは白く透明感のある材料で治療することができます。そのため、金属治療のように詰めものの部分のみ白くないということはなく、白くて自然な仕上がりにすることができます。

●虫歯になりにくい
 セラミックインレーは歯を接着剤でしっかりつけています。また、セラミック自体が溶けたり劣化することがないためセラミックインレーと歯の隙間から虫歯になりにくくなっています。

●汚れがつきにくい
 セラミックインレーは表面がツルっとしており汚れが付きにくい特徴があります。また、表面がツルっとしているため歯垢を落とす時も歯ブラシになどによって簡単に落とすことができます。汚れがつきにくく落としやすいため、汚れが溜まりにくいです。そのため、口臭なども少なくなります。

●一部を取り替えるだけで再治療が可能
 金属治療の場合、隙間から中に虫歯が広がっているため、詰め物を全て外して治療する必要があります。 しかし、セラミックインレーは、隙間がないため新しく虫歯ができたとしても、セラミック部分を残して治療することができます。

[クラウン]
 セラミックを使用した治療方法でインレーの他にはクラウンという治療方法があります。クラウンとは、虫歯が進行してしまい、除去が必要な部分が多くなってしまった場合の治療方法です。一般的には、差し歯や被せ物などと呼ばれています。 セラミッククラウンが優れている理由に関しては、セラミックインレーとほぼ同様になります。
セラミックインレーやセラミッククラウンは審美的な面からも優れていますが、他にも虫歯になりにくかったり、汚れが付きにくかったりと保険治療にはないメリットが多いです。
しかし、セラミック治療のため治療費用が高価になってしむことや割れたり欠けたりする可能性があることは忘れず使ってください。 費用が高価ですが、セラミック治療をすることで見た目や口臭を気にすることなく生活することができます。 また、セラミックは高価なためしっかりケアしていこうと関心も高まり結果口腔内の状態が良くなる方が多いです。

土台とその素材

 大きな虫歯などによって歯に十分な歯質が残っていない場合、セラミッククラウンを取り付けるために人工の歯の土台で歯を補強する必要があります。
十分な歯質がないままセラミッククラウンなどをつけても、とれたり割れてしまったりしてしまいます。そのため、歯の土台は非常に重要な治療になります。 歯の土台に使用されるのは以下のようなものがあります。
●ファイバーコア
 ファイバーコアはグラスファイバーの芯と強化したプラスチックで作られている土台のことです。歯質とも近い性質である為、メタルコアと比較するとより一体化しやすく歯の破折を防ぐことができます。
硬さや弾力性も天然の歯と比較的近いため強い力が加わった場合も歯根を壊しにくい為、歯質の大部分を失ってしまった場合、土台として適していると言えます。また、金属を使用しない為、歯茎の変色や金属アレルギーなどの心配がありません。光の透過性も併せ持つため、オールセラミックなどの治療にも適しています。
ただし、保険が適用されない為、レジンコアやメタルコアより費用がかかります。

●レジンコア
 金属のピンで補強したプラスチック製のレジンでできている土台です。保険が適用される為、ファイバーコアに比べ安価に抑えることが出来ます。 歯を削る量が比較的少なく、金属の溶け出しによる変色や金属アレルギーの心配が少ないのも特徴です。 しかし、金属を使用している為、暗い影が発生しファイバーコアより透明感が劣るなどのデメリットもあります。

●メタルコア
 保険治療で最も一般的に使用されている金属の土台です。保険が適用される為、治療費用が安価で、コアの強度も比較的高い物となります。 しかし弾性が無い為、歯根を破折する場合や、金属の溶け出しにより歯茎の変色や金属アレルギーの心配があるなどデメリットがあります。

●ゴールドコア
 強度が高く、耐久性を備えており、金属の溶け出しによる変色や金属アレルギーが起こりにくいのが特徴です。 ただし、メタルコアと同様硬く弾性が無い為、歯根を破折する事などがあります。

セラミックの寿命について

セラミックの寿命について
 セラミックの寿命は一般的には約10年程度が目安と言われています。しかし、これは日々のセルフケアをしっかり行っているかやメンテナンスを歯科医院でおこなってもらっているかなどのセラミックを使用している環境や口腔内の状態によって期間は変わってきます。
 セラミッククラウンやセラミックインレーの寿命は多くの歯医者が10年程度と話しています。 それは、セラミックの部分が5~10年の長期間に渡り天然の歯に近い色を持続させることが出来ると言われているからです。しかし、これは条件や環境によって短くも長くもなります。その条件と環境は下記のようなものが挙げられます。
●歯科医師の技量
●歯根を可能な限り残した治療を行ったか
●口腔ケアをしっかりと行っているか
●噛み合わせの状態は良好かどうか
●出来るだけ小さく削り、正しい噛み合わせの高さになるよう削れたかどうか
●歯科医院にて定期的にメンテナンスとチェックを行っているか
 近年ではセラミックの質の向上により、人工の歯自体の耐久年数も増しています。 しかし、同様の素材であっても人によって長く使うことができる人と長く使えない人がいます。歯科医院で定期的にメンテナンスをしっかり行うかどうかでセラミックの寿命は変わってきます。
 また、噛み合わせもセラミックの寿命に関係してきます。噛み合わせの状態は、加齢とともに変化する為、一年に一回は歯科医院で噛み合わせが適切な状態になっているかどうか確認してもらい調整してもらうことが大切です。噛み合わせの調整が適切でないと、過剰な負担が一部にかかってしまい、セラミックが欠けたり割れたりしてしまいます。
 これらのリスクを抑える為に、治療後に担当医に日々のケアとメンテナンスの方法をしっかりと確認しておくことが重要です。

まとめ

 セラミックの治療は保険治療と比べて、非常にメリットの部分が多いです。体への影響が少なく安全な素材を使っているため、体への悪影響の心配はありません。
 また、白くて自然な仕上りになることから生活していても気にすることなく生活していくことができます。また、セラミック治療後のメンテンナンスはセラミックの寿命を延ばすために大切なもとになります。
 セラミック治療をする際は、治療前にしっかりとしカウンセリングをしてくれたり、保険治療とくらべて違う点を詳しく説明してもらる信頼できる歯科医院で治療することをおススメします。


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